2019年の秋は、週末を狙うように悪天候が続いています。
更に15号、19号と大型の台風が日本を横断し、各地で大規模な災害を発生させました。ぼくがよく行く、多摩川でも堤防決壊や越水が起こったようです。
台風通過後も休祝日を狙うように雨天が続き、降雨で緩んだ崖が崩れるのが怖くて、川へ出かけることができません。
このblogを始めた2015年に「砂金採取という趣味」という記事を書いてから4年経過しました。良い機会なので、今現在感じている、砂金採取ってどんな趣味なのか?をまとめてみました。
(注意 1)
ぼくは基本的に一人で自由気ままにやっていますので、諸先輩方にご一緒させていただいた事は2度しかありません。その数少ない機会に伺った話なども織り交ぜてみましたが、他の方々とは感じ方が異なるかもしれません。
(注意 2)
最後まで書き終わっていません。徐々に書き足していく予定です。
F.A.Q
まず最初によく聞かれる質問に答えてしまいましょう。
(※あくまでもぼく個人の意見です)
Q: 儲かるの?
いいえ。赤字です。儲かるほど取れません。でも趣味ってそういうものですよね?
Q: 集めてどうするの?
人それぞれです。加工して楽しむ(指輪を作ったり?)人もいますし、産地別に仕分けて増えていくコレクションを眺めて楽しんだり。
Q: 楽しい?
楽しいです。下の方に砂金採りの魅力を書いてありますので、是非読んでいって下さい。
Contents
砂金採取を始めたきっかけ
砂金採取をしている方々(サンプル数は極僅か)の話を聞いてみると、大雑把に五つくらいに分類されるように感じます。
鉱物採取趣味から。
鉱物採取というは、わりとメジャーな趣味だと思います。書店でも鉱物図鑑は、ほぼ必ず置いてありますし、新刊もよく見かけますから、好きな方は多いのではないでしょうか。「ミネラ」という定期刊行物もありますし、ミネラルショー等、イベントも定期的に開催されています。
あいにく、親しい友人の中に鉱物趣味の方はおりませんが、思い返してみると運転免許取得後の初めての遠出は、山梨への水晶採集でした。
もう少しあった気がするのですが、引っ越しの時に捨てちゃったようで、これだけしか残っていませんでした。右の汚い水晶は、電気石が入った草入り水晶ですね。化石や黒曜石製の矢尻、ナイフなど、いくつか持っていたのですが・・・やはり捨ててしまったようです。
歴史好きで。
現在の状況からは想像できませんが、昔の日本は世界有数の金銀産出国でした。
歴史にも砂金がちらほらと散見されます。有名なところでは、奈良の大仏さまを金メッキした原料は、奥州産の砂金だったという話です。他にも有力な戦国武将は有力な金銀山を持っていたり、明治時代には北海道でゴールドラッシュが起こっています。
砂金取り体験が楽しくて。
砂金取り体験場が日本各地にあります。体験場とはいわゆる釣り堀のようなもので、金混じりの砂が敷き詰められた水槽の中で、パンニング皿を使い比重選鉱を実際に試すことができます。キラっと光る粒金ゲット!という砂金取りの醍醐味を簡単に体験する事ができるのです。
ぼくは下部にある湯之奥金山博物館で体験しました。いくつ取れたか覚えていませんが、とっても楽しくて体験時間が終わった後にインストラクターの方に自然の川でも採れるのですか?と尋ねました。そして、「博物館の前の川でも採れますよ」からの、その場でパンニング皿購入は、至極自然な流れだと思います。
埋蔵金探しから。
blogのどこかで書きましたが、日本では定期的に埋蔵金ブームが起こっています。ぼくの記憶にあるのは90年代前半、TBSの「ギミア・ぶれいく」で放送された徳川埋蔵金発掘プロジェクトです。が、それ以前にも埋蔵金ブームがあり、猿ヶ京温泉郷では、埋蔵金発掘ツアーなるものも開催されていたとか。
埋蔵金と砂金のつながりがわかりにくいかもしれませんが、「埋蔵金→金山→砂金」と一本の鎖でしっかりとつながっています。
それに埋蔵金はおいそれと見つかる物ではありませんで(多分、みんな見つけられずにスコップを置いているハズ)、小さくても金を手に取れる!という点で、砂金採取は魅力的だとおもうのです。
渓流釣りから。
以前、渓流釣りをしている方から声をかけられた事があります。その方も砂金採りに挑戦してるんだ!と言っていました。残念ながら、その後、まったく川で会わなくなってしまったので、今、どうされているのかはわかりませんが、渓流釣りの方なら寄せ場になりそうな場所や、良い盤が出ている場所を熟知していそうです。
釣り雑誌でも砂金採りが特集されてたりしますね。
砂金採取から広がる興味の対象
上では、砂金採りという趣味への導入を考察してみました。それでは、その逆はどうなのでしょうか。砂金採取という趣味から、どのような方面へ興味が派生していくのか思いつくままに挙げてみます。
地質
元々地質には(少し)興味がありましたが、とっつきにくい分野だと感じていました。が、しかし「金」というキーワードを軸にして調べていくうちに、身近に感じられるようになりました。
砂金がありそうな場所を推測するのには、地質的な知識があると有利です。なぜそこに砂金があるのか?などと推測しながら砂金採取を行うのも楽しいと思います。
砂金が溜まる場所をみつけたくて、GISにも手を出してみました。
( GISを使って河川の勾配を調べてみた )
今まで縁の無かった「地質図」の読み方を覚えたり、登山の時にしか使わなかった地形図を用いて、行きたい地点へどのようにして到達するか読み取ったりするようになりました。新しい事を覚えるというのは楽しい事ですね。
歴史
学生時代、歴史にはあまり興味を持てませんでした。が、しかし、砂金が取れる場所は、歴史を調べる事で推測する事ができたりするのです。
ぼくは、多摩川上流域で砂金採取をしています。なんども通うと自然にその地域の歴史が知りたくなってくるのは当然です。その土地で人々がどのように暮らしてきたのか?不思議な地名の由来はなんなのか。
その地域に伝わる昔話や伝説を読み、そして、その中には砂金壷の伝説や砂金採り名人の話が散らばっていたりします。そんなことを調べていくうちに地域限定、かつ、時代限定ではありますが、歴史に興味を持てるようになってきました。
学生時代の勉強としての歴史には出てこない、ちゃんと蒐集しないと失われてしまいそうな小さな歴史の魅力を気づかせてくれたのは、砂金採取という趣味だったのです(言い過ぎか…?)
D.I.Y
ぼくは不器用で、自分で作るより買ってしまうタイプです。しかし、砂金採取道具はパイが小さいためか、専用の道具というのは日本ではあまり売られていません。そうなると、自作するしかないわけです。
不器用なのであまり人に見せられるような物ではないのですが、工作というのは、やってみると案外楽しい物です。
( 砂金採り道具 その5 – 砂鉄除去器の制作- )
( 砂金採り道具その2 (スポイト) )
楽しいのだけれど、工具を持っていないとどうにもならない事も多いので、やはり買える物は購入してしまう事が多いです。
古書
日本にある金鉱山は、古くは中世以前から採掘され、近代では戦後間もない頃には閉山している所が大多数です。必然的に当時の事を調べるとなると、古い資料をあたる事になります。
「日本鉱産誌」という1950年代に出版された書籍があります。なかでも「 I-a 主として金属原料となる鉱石 金・銀・その他」 には、金銀鉱山に関する資料が多数載っていると教えていただき、神保町で探すもあまりの高値に購入は諦めました。その後、国会図書館で閲覧する事ができたのですが、ぼくには内容が難しく、また、興味対象地域で記載されているのは、鈴庫鉱山くらい。最も知りたかった丹波山村周辺の金山に関する記述は皆無でした。買わなくて良かった 🙂
神田の古本屋街、国会図書館と、普通の生活をしているとあまり馴染みの無い場所へ行き、新しい興味対象分野が広がるかもしれません。
はじめの一歩
砂金採取をしている親しい友人がいる。というような方以外は、砂金取り体験場で感覚をつかむ事をおすすめします。
砂金採取体験場
必須道具
初めての野良砂金ゲット
次の一歩へ
楽しみ方
いろいろな産地を巡る
いろいろな採取方法を試す
砂金採取というと、まず思い浮かぶのは、お皿(パンニング皿)に砂を入れて比重選鉱をしている姿だと思います。しかし、その他にもいろいろな砂金のとり方のバリエーションがあり、どれも面白いものです。