以前からずっと感じていた疑問がありました。先日、それが突然解けたのです。インターネット様々という感じです。その疑問というのは、本を読んでいるとまれに
「カギ括弧が閉じられないまま、新たにカギ括弧が始まる文」
に遭遇する事があって、ずっと不思議に思っていたのです。
そのような文書は、日本人作家が書いた小説などには、ほとんど登場せず、もっぱら翻訳書に登場するのです。記憶に残っている中では、赤毛のアン、指輪物語、ハリー・ポッターにそのような文があったと思います。
さて、そのような文章が登場する理由は
基本的に、カギ括弧内で改行してはならない。
改行した場合には、文をカギ括弧の開始文字 ‘「’ で始める。
という出版の? ルールがあるらしいのです。
※ はっきりと明記されて資料は見つけられませんでした。
- 連続で「」が続くと、複数の人の会話のように見えてしまう。
- なので、カギ括弧内での改行は原則禁止。
- どうしても必要な場合は、カッコを閉じないまま、
「
で会話を継続する。
確かに、そう言われるとそうなのかもしれません。しかし、ルールを知らないと気持ち悪いです。誤植か?なんて勘違いしてしまうのも仕方ないのではないでしょうか。
数学に魅せられて、科学を見失う
この表記方法に遭遇したのは、今丁度読んでいる「数学に魅せられて、科学を見失う」という本の中で、著者がワインバーグ先生にインタビューをしている場面です。
前振りで「ワインバーグは、相手と話すのではなく、相手に向かって話す」という一文があり、その直後から続く、ワインバーグ先生の話を表現するのに、このルールが使われています。
確かに、このような場面で使うのならば、ワインバーグ先生のマシンガントーク(笑)が脳裏に浮かんでくるような気がしますね。
http://user.keio.ac.jp/~rhotta/hellog/2017-06-13-1.html
欧文におけるクォーテーションマークの使い方に由来するようですね.