[書籍] 電子回路の基礎のキソ

金属探知機を作りたい!とネット上で資料を検索すると、いろいろな文献が表示されます。そのとおりに組み立てれば、たぶん動くのでしょうが、自分で理解して作りたいという無謀な考えを2年くらい温めています。

思えば・・・

高校時代にアマチュア無線の免許を取得し開局していた事もあって、ハンダ付けには抵抗はないし回路図から組み立てたりもしていました。

アマチュア無線で使う、安定化電源回路、低周波増幅、アンテナに関する「基礎的」な知識はあるつもりでした。※高周波増幅は難しくて手を出さなかった

思えば、アマチュア無線をやっていた頃は、日本人が書いた記事を元にして工作をしていた為、電子回路で使われている部品が日本で手に入る物ばかりだったのです。

しかし、金属探知機の回路図はたいてい海外製。使われている部品も見慣れない型番ばかり。日本の汎用品で代用できるかな?と回路図を読んでみるも、あれれ?さっぱり動作が理解できない。

そういえば、アマチュア無線をしていた頃からすでに20年以上の月日が流れていて電子回路なんてすっかり忘却の彼方だったりします。

そんなわけでリハビリです

基礎からやるかーと買った本がこれ。

趣味で基礎から学ぶ時は、焦ってはいけません。期限がないのならば、ゆっくりじっくり進めるのがベストです。初歩の○○というジャンルはとても難しい分野だと思います。わかっている人からすると初心者に知っておいてもらいたい事を詰め込みたくなるのでしょう。しかし、本当の初心者からすると、少しづつ知識を蓄えていきたいのです。

この本の良いところは、SPICE(回路シミュレータ)を使って手を動かし、物は作らずに何度でも試行錯誤を繰り返して自分で動作を確認していくといスタンスとを貫いているところ。

テーマを「トランジスタの増幅回路と回路上でどのように電圧がかかり、電流が流れていくのかをイメージさせる事」をメインにしている点が、「本当の」初心者にはうれしいのです。

物足りないと思うかもしれませんが、最初はこれくらいがちょうどいいのです。

4,5章でOPアンプやFET, 基礎回路を扱っていますが、僕的には1,2,3章がメインだと感じました。

こんな人におすすめ

  • 電子回路をどこから読んだらいいのかさっぱりわからん
  • 抵抗値をどうやって決めてるのかわからん
  • トランジスタの増幅ってなんぞ

というような基礎の基礎がわからない人が、最初の一歩を踏み出す為の本だと思います。中途半端な本を買うよりも、この本でしっかりと基礎を覚えて、SPICEに慣れてから次の本を買うほうが良い。とぼくはおもいました。

書籍データ

書名: 電子回路の基礎のキソ
著者: 米田 聡
出版社: ソフトバンク クリエイティブ
2007年05月24日発行
206ページ

目次

第一章: 電気って何だろう
第二章: コンデンサとコイルの働き
第三章: トランジスタを使ってみよう
第四章: OPアンプを使ってみよう
第五章: その他の電子部品を使ってみよう

 

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