先日、アマチュア無線を25年ぶりくらいに再開局しました。現在1エリアで、普通に開局するとJコールが割り当てられます。Jコールは魅力的で正直なところ迷いました。しかし、昔使っていたコールサインの再割り当てをしてもらうことにしました。たとえ 7から始まるとしても、自分だけのコールサインにはやっぱり愛着があるのです。
免許状を待っている間、送信はできませんが受信をするのは自由です。144MHz, 430MHzと7MHzのアンテナを上げたので受信してみると知らなかったわけではないのですが、アマチュア無線の想像以上の寂れっぷりに驚いています。
以前は 28MHz, 144MHz, 430MHzで開局していました。どのバンドも空きチャンネルが見つからないほど賑わっていたのです。現在の固定局ではアンテナを高く上げていない事を考慮しても聞こえる局が少なすぎます。
hamlife.jpの統計ページでは「今週はxx局減少」と載っているので、これからもっと減っていくのかしら。でもまぁ、今回再開局するにあたりCWをやってみたかったという事があるので、固定で聞こえる430FMが閑散としていようが別にいいんです。山へ行けばさすがに飛ぶでしょうし。
CWとは別にAPRS(wikipedia)にも興味があって、山へ行く時にハンディー持って行くのならAPRSを話せると面白そう。運良くぼくがよく行く山域近くにゲート局があるようなので FT5Dでも買おうかなと思っていたのです。
しかし、先月号のCQ誌に 「APRSは移動体追跡システムではない!」と割と強めの口調で書かれていました(SKされたAPRS開発者のメッセージだそうです)。移動体追跡だけではなく、もっとコミュニケーションツールとして利用しろと。そのわりには帯域狭いから無駄な通信はするなとか。
どういうことなのだろう?と原文をあたると 2008年の古文書でした。
APRSについて調べていると、大部分が2000年代の情報で、それは何故なのか考えてみると日本でのiPhone3GS発売が2009年である事に気づきます。つまり、スマホの普及と携帯電話網が整備された事で移動体追跡をAPRSを使って実現していた局が携帯電話網へ移りAPRS自体が下火となってしまったのではないか。
前世紀の1990年代にパケット通信を楽しんでいた人達がインターネットの普及で居なくなった事、携帯電話の普及で友人との連絡用にアマチュア無線を利用していた人達が居なくなった事。それと同じ現象がAPRSでも起こったのかなと。
いまもゲート局をボランティアで運用されている方々には頭の下がる思いですし、八重洲無線からAPRS対応の無線機が発売されているので、いま新しいハンディー機を買うならFT5Dが欲しいなと思いますが、APRSの状況を調べれば調べるほど、山でトラッキングを共有したいのならスマホを使うのが賢いという結論になってしまうのは、残念ですが当然なのかな思っています。
やっと免許状到着
さて、ようやく免許状が総務省から届きました。これで無事に受信だけでなく送信できるようになりました。記録として申請から手元に届くまでの期間をメモしておきます。総務省 電波利用 電子申請・届出システム Lite で申請を行いました。
受け取り方法は「送料受取人払いによる受け取り」を選択しました。
日時 | 実施内容 | ステータス |
2023.06.12(月) | 申請登録 | 到着 |
2023.06.14(水) | 受付処理中 | |
2023.06.19(月) | 審査中 | |
2023.06.28(水) | システム登録時の住所と設置場所に差異があり修正 | 到着 |
2023.06.29(木) | 受付処理中 | |
2023.07.03(月) | 審査中 | |
2023.07.06(水) | 即日納付 | 申請手数料納付依頼 |
2023.07.10(月) | 審査終了 | |
2023.07.11(火) | 免許状到着 |
電子申請届出システムのIDを取った時は実家に住んでいたので、現在の住所と異なっており、一度申請の修正を行ったので申請提出から1ヶ月かかりました。
割と早かったように思いますが、まっさらな状態(資格取得)から開局するまでの時間を考えると、免許証(1ヶ月) + 免許状(1ヶ月)と合わせて2ヶ月もかかります。
様々な娯楽がある現代社会で、2ヶ月も待たされると別な趣味に興味が移ってしまうのではないでしょうか。実際、ぼくも最初は「まだかな~?まだかな~?」と楽しみに待っていたのですけれど、実際届いてみると「あぁ、やっと来たか」程度で、既に別な事を始めてしまっています。
この辺りの敷居の高さもアマチュア無線局減少が止まらない理由の1つなのかなと思ったりしています。
なにはともあれ、アマチュア無線家のみなさまどうぞよろしくお願いします。