このBlogによくコメントを下さるハルキチさんから、ついに先週、信玄の金穴を発見したとご連絡をいただきました。本当のところ、穴はほとんど埋もれていると思っていました。それが、穴は埋もれておらず、3つの穴を確認されたとのこと。
これは是非現地へ赴き、穴を拝まなければなりません。
別な場所でも書いた気がしますが、GW前からずっと忙しかったり、土日に雨が降ったり(急斜面らしいので地面が乾いている時に行きたかった)で、でかけるタイミングが無かったのも確かなのです。
梅雨入りしたのにつづく夏日
2025年の関東地方は、6月10日に突然梅雨入りしました。が!梅雨の中休みだとかで16日(月)から20日(金)まで30℃を毎日越える夏日が続きました。そして21日(土)も晴天の夏日予報です。これは行くしかありませんね。
というわけで、朝からごそごそと準備して、信玄の金穴見学に出かけてきました。
自宅を出発したのが10時頃。太陽は高く上がり、気温は上昇中。今日も暑くなりそうです。みなさん良い天気で出かける方が多いのでしょうか?道も微妙に渋滞しています。美山通りと秋川街道がぶつかる川口の丁字路。なんとかならんのですかねぇ。
檜原街道から分かれて盆堀川沿いの道へ入ったのが11時頃。檜原街道は混んでいたのですが、さすがに盆堀へ入ってくる車は砂を運ぶダンプトラックくらいで、急に涼しくなります。

以前、TVで紹介されていた、元美大の先生がやっているギャラリーとお店がありました。フランスで長年、美術鑑定士としてご活躍なさった方とTVで紹介されていました。


お店の前には、集落のお社なのかな?神社がありました。こぢんまりとしていますが、きれいに手入れされています。お社の正面に大きめの杉が2本並んで立っているのは珍しい光景だと思います。
境内に朝方に落としたと思われるフレッシュな動物の落とし物がありました。そして行きませんでしたが、山の際には奥宮(かな?)も見えました。



神社で参拝してからしばらく進むと、「しんじゅくの森」の看板が見えてきます。ここには閉まったゲートがあり、林道通行止めの告知が出ています。
しかし、よく読むと「通行止め区間以外は走行可能」「通り抜けはできない」と書かれています。目的の「穴ノ谷津」までは通れるということですね、というわけで先へ進みます。


林道のその奥へ
ゲートの先は荒れているわけではなく、きれいな林道が続きます。林業の方が入るわけで、所々補修の跡も見られます。たまに、自転車の方がすごい勢いで下ってきます。気持ち良さそうだなー

猛暑のせい?水が涸れそうです。場所によっては伏流水になってしまっている場所もありました。こんな河原では砂金は無理そうですが、別な場所には砂金が刺さりそうな岩もありましたので、今度は道具を持ってきてのんびり掘ってみたい気もします。

こんな良い天気で暑いです。それでも町中と比べると涼しく感じます。右奥には植林したばかりの木を覆うカバーが見えますね。

いよいよ穴ノ谷へ
やっとこさ、穴ノ谷 – 金堀沢出合いへ到着しました。金堀沢にかかる橋は金堀橋。まんまですね。

なんというか前面は伐採された後に植林されていて、すぐそこに砂防ダムが見えます。右岸、左岸、どちらから入るべきか。左岸に作業道が付けられているのを見つけたので、そこからトラバースして砂防ダムの上に乗った後は沢を遡行していく方向で。

作業道は尾根を目指すように付けられていました。穴ノ谷を遡行するためは道から外れて平行移動が必要です。そして、道から外れて数歩歩いただけで前後左右すべてバラに囲まれてしまいました。遠くから灌木に見えたのは、全てバラ。野生の薔薇だったのです。
薔薇だけではなくイラクサっぽいのも生えています。嫌すぎます。谷底へも降りられず、我慢しながらなんとかトラバースしました。山椒の木もみかけましたが、あんなの、薔薇やイラクサと比べたらフカフカの毛布です。
出合いから20 ~ 30m程度進んだだけでボロボロです。軽い藪漕ぎくらいの気持ちで半袖は大失敗でした。
※ もちろん長袖は持っていました。が、あの藪の中でリュックは下ろせません。

なんとか棘針地獄を突破して砂防ダムの上に到着。心が折れそうです。


気持ちのよい沢
植林樹林帯へ入ると棘のある植物が無くなり、涼しく歩きやすく気持ちの良い沢が続いてます。砂金が刺さりそうな盤も所々に。以前、盆堀川で採取した砂金は、こんな盤に刺さっていたのでした。


イラクサにやられて少し腫れぼったい腕を沢水で冷やしつつ、ほいほいと沢を遡行していきます。ふと見ると前に大きな砂防ダムが現れました。
あれ?2つ目の砂防ダムまで行くと行き過ぎだった気が?と陰陽図を確認すると、何いうことでしょう。沢が気持ちよすぎて信玄の金穴への登り口を通り過ぎてました。

洞穴まで50間
「秋川の山々」に書かれている穴ノ谷の説明文に、昔は右岸の踏み跡の途中に「洞穴まで50間」と書かれた木杭があったそうですが、そんな物が残っている訳もなく、というか、踏み跡もよく分からない。路盤は時間が経ってもなかなか消えないものですが、植林の影響でしょうか。
とりあえず、穴(と思われる凹)の下まで戻り、そのまま斜面を上がっていきます。


植林の森は歩きやすいなぁ。薔薇やイラクサの茂みが無ければ風の通る良い山域です。しばらく登るとなんとなくズリっぽくガレ場が現れました。

金穴発見!
ガレがあるということは近いかな?と下からも見えた大きな岩盤の前に来たらポッカリと穴が開いていました!
下に1つ。上に2つの穴が開いています。


「秋川の山々」には、コウモリがいたと書かれていますが、コウモリは居ませんでした。糞もないので今はいないようです。獣臭もしないので動物の巣ということもなさそうです。
穴の中をのぞいてみると、けっこう深いです。石英質の筋が見えるので鉱脈にそって掘り進んだのだと思われます。




最後に
blogにコメントを下さった方々、メールで情報を寄せて下さった方、ありがとうございました。
こんなにきれいな状態で坑道が残されているとは思いもしませんでした。あとは所々に出ていた盤で砂金を探してみたいと思います。付近で砂金が採れれば、この穴が信玄ではないにせよ、銅ではなく金を掘ったのだ!と信じられます。
穴の位置ですが、谷なのでGPSが正しい場所を指していない可能性もありますが、大体このあたりになります。

訪れたい方に
- 出合いから一つ目の砂防ダムまでの間は、棘のある植物の茂みが続くので棘に強い服装で
- 長袖必須。ただの藪じゃないです。。。
- 手袋はゴムを張ってあるモノが良し(棘を通さないので)
- しっかりした靴で行くこと(イラクサなどを踏み倒して進むので)
- 最初の砂防ダムまで行かれれば後は問題なし
帰宅してから痛かゆくなってきました・・・・
