最近、本の紹介ばかりしている気がしますが、寒くて砂金掘りに出かける元気が無く、家に引きこもっていると、購入したまま積読状態になっている本を開いてみたりするからなのです。
埋蔵金の掘り当て方 – 非日常実用講座 18 –
ジャケ買いならぬタイトル買いです。表紙がおちゃらけているので、内容も軽いんだろうなと思っていたらとても面白くマニアックで、良い意味で予想を裏切られました。
非日常実用的な事柄を「まじめ」に考える。という本は、今から25年くらい前に流行り、何冊も似たようなテーマの本が出版されていたのを思い出します。ブームの火付け役となったのは、今でも時々引用される「完全自殺マニュアル」でしょうか。自殺という推奨されない行為に対してマニュアルという斜に構えたスタンスで書かれていて、自殺願望などこれっぽっちもありませんでしたが、面白くて何度も読み返した覚えがあります。
さて、本書「埋蔵金の掘り当て方」はどうなのか。
一攫千金を狙っていこう!
この一言につきます。ハイリスク・ハイリターンが狙える金儲けの方法について熱く語られています。著者は一人ではないのでしょうが、博識で驚いてしまいます。ググって書きましたというような知識ではなく、ある程度は手を出している感を醸し出しています。
例えば、埋蔵金の項目では
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- 古銭の種類(歴史)
- 見つけた場合の分配について
- 穴を掘るより資料を掘れ
- のめり込みすぎない為の注意
- 換金方法
行間に経験者でなくては書けない言葉が、そっと埋まっています。
他にも一獲千金の対象になりそうなテーマが並んでいます。どの項目もそれなりに面白いです。
- 沈没船引き上げ
- 化石発掘
- 遺跡盗掘
- 鉱山経営
- 油田や温泉採掘
- 希少生物採集
- 星の発見
鉱山経営の章に、とっても同意できる文が書かれていました。
一獲千金を夢見るトレジャーハンターよりも、コツコツ型のあなたにオススメなのが、砂金の採集です。小さくても立派な金なので、ささやかながらも金持ちの気分を味わうことができます。
ぼくが砂金採取を始めたのはまさにこれ。埋蔵金を探していても、当たるまでひとかけらの金も見ることができません。それならば、砂金を取ってみよう。小さくても砂金ならば少なくともホンモノの金だから。
書籍データ
書名: 埋蔵金の掘り当て方
著者: 非日常研究会
出版社: 同文書院
1999年 12月 8日発行
223ページ
目次
第一章: 埋蔵金の掘り当て方
第二章: 沈没船の引き揚げ方
第三章: 恐竜化石の掘り当て方
第四章: 古代遺跡の掘り当て方
第五章: 金鉱脈の掘り当て方
第六章: 油田の掘り当て方
第七章: 井戸・温泉の割り当て方
第八章: 希少生物のつかまえ方
第九章: 新星の見つけ方