柳沢川 その1 2019.05.03

多摩川は、全長138Kmの長い河川で、その間に沢山の支流を集めています。源流とされている「水干」から河口まで、ずっと「多摩川」という訳ではなくその場所により名前が変ります。

下流から源流へたどると以下のようになります。

  • 河口 ~ 小河内ダム(奥多摩湖)まで「多摩川」
  • 奥多摩湖 ~ おいらん淵まで「丹波川」
  • おいらん淵 ~ 水干まで「一之瀬川」

さて先日、黒川鶏冠山から降りてきた場所に、いい感じのナメ滝がありました。

この川は、柳沢峠から流れだし、おいらん淵で「一之瀬川」と合流し、「丹波川」と名前を変える「柳沢川」です。

ちょっと写真があれで分かりにくいですが、川底全体が大きな岩盤となっていて、そこに真砂が溜まっている感じです。ナメといっても凹凸や溝は縦横に走っていますから、砂金があれば絶対に引っかかりそうな雰囲気です。

針の先みたいな粉が一粒

川底へ降りてみると、白い真砂がとっても綺麗です。川の流れと直角に交わる溝を掃除してみても金雲母がキラキラするばかりで、砂金は全くありません。

それではと、草根引きをしてみるも、針の先のような尖った粉金が一粒。

おかしいなぁ?と思いつつ、川から上がりました。

なぜこの場所では砂金が出なかったのか?

まずは、今回砂金採りをした場所周辺の地図を見て場所の整理をしてみます。

今回、砂金採取をした場所から、柳沢川を20mほど下ると右岸から「金場沢」が合流してきます。更に下ると高橋川が左岸から合流します。

ここまで見ると、砂金はありそうな雰囲気です。

では、地質を見てみます。
地質図NAVI

ギリギリです。赤いのは花崗閃緑岩。この黒川鶏冠山周辺では、この境目に金鉱脈ができやすいのだそうです。

甲斐黒川金山発掘調査報告書の382ページの「付篇 2 黒川金山 とその周辺の地質」によれば、やはり今回砂金採取をした場所は境目になっているけれど、金鉱脈が地面まで露出していないと書かれています。もっと下流ならば砂金が採れる可能性が高そうという事もわかります。

こうして資料を調べれば調べるほど、「三重河原」は岩盤まで掘る事ができれば砂金が沢山眠っていそうな場所です。きっと、言い伝えは本当なのでしょうね!

 

柳沢川 その1 2019.05.03」への2件のフィードバック

  1. おはようございます。
    落合より上流行くと明らかに石が変わりますね。
    白い花コウ岩ばかりになるので、違うのかな?と思っていました。

    1. Gakuさん、いつもコメントありがとうございます。
      そうなんですよねー。沢でも一筋違うだけで金雲母が全く出なかったり。
      今まで山を歩いていても地質なんて興味無かったのが、今では
      帰って来たら地質図を見たりしてます。
      砂金取りは、多方面から攻められる面白い趣味だなぁと思います。

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