「山梨コインクラブ」というタイトルのblogがあって、山梨県の多種多様な埋蔵金について書かれていてます。地元の人ならではの伝聞なども書かれており、以前から定期的に更新チェックをしていました(今も更新チェックはしています)。
インターネット上の情報は、恒久的ではない
「山梨コインクラブ」は、yahoo!ブログ上に書かれているのですが、そのyahoo!ブログは、2019年12月15日にサービスを終了するというアナウンスがありました。インターネット上の貴重な資料が、無料サービス上に置かれており、それらが無料サービスの終了と共に失われていたという悲劇が、日本のインターネットが一般人に開放されてからの約30年の間に何度も繰り返されてきました。
最近では、2019年3月末日のGeocitiesのサービス終了で消えてしまったページが多数あったことは記憶に新しいと思います。
もちろん、「山梨コインクラブ」のページは、今も管理人さんが更新されている状況ですので、どこか別なサービスへ移転を検討されている事と思いますが、インターネット上にある情報は、いつ消えてもおかしくないという事をいつも気にしておくべきなのです。
紙の書籍として出版された
そんな中、「山梨コインクラブ」blogの内容をまとめた書籍が、先日(5月1日)出版されました。流通には乗せていないようで、普通の書店では購入できません。
湯之奥金山博物館の売店に置いてあったと広瀬氏のblogに書かれていましたが、主に「ヤフーオークション」で売られています。
今から29年前の1990年、TBSのギミア・ぶれいくで放送された「徳川埋蔵金発掘プロジェクト」で埋蔵金という存在がクローズアップされましたが、そこから遡ること20数年前にも埋蔵金ブームがあったそうです。ここ数年、また埋蔵金関連のTV番組が放映されたりしてますので、20数年周期でまた埋蔵金ブームが来ているのかもしれません。
TV番組は放映されても埋蔵金関連書籍は、あまり出版されず、もっぱら古本を漁るしかないところに、ぼくの興味対象である「山梨」という地域に絞った埋蔵金本が出版されるという事ならば買わない理由はありません。そんなわけでblogで告知された数日後に入手しました。
内容
過去にblogが更新されれば読んでいたので、読んだ内容も多かったのですが、やはり紙で読むというのはPCの画面で読むのとは雰囲気が違って記憶に残りやすい気がします。blogにはあった写真が書籍に載っていないのは残念な気がしますけれど。
まず第一にこの本は、冒頭にも書かれている通り、山梨県の埋蔵金に関連した話題を蒐集しまとめた本なので、この本を読んで埋蔵金を探しに行こう!というコンセプトの本では無いことは理解する必要があります。
次に、一つの話題が短い(数ページ)ので、他の関連書籍などを読んで基礎知識を持っているとより楽しむ事ができるでしょう。著者のすごい所は、さすがは地元というべきか、xxの墓が掘られていたやら、xx氏から聞いた話によると・・等と他の資料には出てこない小話が散りばめられているところです。
書籍の中でも触れられていますが、山梨県には本当に埋蔵金伝説が多い。真偽は別として、武田家の埋蔵金を筆頭に、徳川埋蔵金、豪商、長者、隠里、砂金、寺宝などなど。そして、テンプレの「朝日さし、夕日輝く×××に云々」の文言と共に埋蔵伝説が伝わっているのです。
ぼくが面白いと思ったトピックをいくつか抜き出してみます。
- 山梨の桃太郎伝説
- 著者も月刊ムーを読んでいるんだろうか!?
- 黄金結界で探していたのは三富である
- 番組内で映った地図でその辺りだろうなとは思っていたけどはっきり三富と書かれているのは初めて見ました
- 大城川の砂金壺
- 泉氏の書籍からかな?今は砂防ダムになってて滝は潰されてしまった
- 青木ヶ原樹海の埋蔵金
- 八重野氏が6月頃にNHK BSで放送された「ダークサイドミステリー」で探していた埋蔵金ですね
- 今、山梨県で埋蔵金探しといえば龍喰谷と大常木谷
- まじすか・・・
- 朝日さして夕日輝く場所多すぎ
埋蔵金資料は少ないので、どこかで読んだような話が多かったのではありますが、たまにキラッと光る話がとても面白かったです。
このような形でまとまった本は珍しいのと、200部しか刷っていないそうなので、山梨の昔話が好きな方は、無くなる前に購入したほうが良さそうです。
※ 今、ヤフオクを確認したところ出品されていました(2019.07.26現在)
書籍データ
書名: 山梨県の埋蔵金伝説
著者: 村松早稲雄
出版社: N/A
令和元年 5月 1日発行
359ページ
このあたりの本に載っている話も多かったです。
本日ギニアさんと二人で博物館にある本を入手しました。情報ありがとうございます。
Gakuさん
いつもコメントありがとうございます。
お役に立てたようで幸いです。