2019年の秋は、いろいろと忙しかったり、週末の度に雨が降ったりと全く丹波山村を訪れることができませんでした。10月には、大きな台風が複数本州上陸し、多摩川では大きな被害かでた事も記憶に新しいと思います。
前回はいつ行ったのかな?と調べてみると、7月の後半でした。ということは、3ヶ月以上訪れていないという事になります。
久しぶりに訪れるのと台風による川の荒れ具合が気になりましたので、今回は丹波川沿いにあるいくつかのポイントを巡る事にしました。
丹波山村は秋まっただ中で、到着時間の気温は8度でした。冬はすぐそこまで来ています。
高橋川
東京都水道局の落合出張所付近で柳沢川に合流する河川です。今まで、何度かこの川でチャレンジしてきましたが、ごく少数の粉しか取れたことがありません。あまり知られていないようですが、上流には古い金山跡があります。なので、今回の大水で新しい供給があったのではないか?とかなり期待しての入渓でした。
結果は惨敗。多少増水した跡はありますし、水量も多いのですが、溝に詰まっているのは真砂と砂鉄のみ。ポイントを変えてみたりしたのですが、そもそもこの川は鉄ゴミが少なく寄場かどうかの判断がぼくにはまだ難しいのです。
なぜ、過去何度も訪れて取れなかったのに、再び訪れたのか?といいますと、80歳を越えている方から、「昔の高橋川では砂金がかなり取れたのだよ」と聞いたことがあるからなのです。しかし、現在では、高橋川上流の金山跡若しくは路頭からの供給は途絶えたと考えるのが妥当なのかもしれません。
金場沢下
高橋川が柳沢側の左岸から合流する箇所から少しだけ上流へ行った辺りに、右岸から合流する小さな沢があります。これが金場沢です。
事業的には失敗だったようですが、この付近で黒駒勝蔵や松木某の子孫が砂金採取を行ったという話を読んだ覚えがあります。勝蔵は、牛金淵なども掘ったそうですね。
事業的には失敗でも趣味の採取目的なら少しでも取れれば大成功です。というわけで、柳沢川へ降りてみると、すごい水量。金場沢下はナメ滝になっていて、ちょっと危ない感じです。
こんなところで滑落したらシャレにならないので戦略的撤退です。もう少し落ち着いたらまた来てみることにします。
三条橋
三条新橋だと思っていたのですが、欄干には三条橋と書かれていました。
さて、ここは三重河原と呼ばれている場所で、3つの沢が合流している事からの命名とよく紹介されてます。(黒川谷だけ100mほど離れていますが)
過去の経験から泉水谷からの供給は無さそうなので、今でも自然金が付着した石英質の石を拾うことのできる黒川谷からの供給を期待して訪れたわけです。
が、なんというか、やけに平らな河原が広がっています。今までは割とメリハリのある地形だったところが、平らになったということは、大量の土砂が流れ込み河原を埋め尽くしているということです。
こうなるとぼくの好きなメガネ掘りでは、砂金を取ることは難しくなってしまいます。パンニングすればいいのでしょうが、腰が痛くてどうもやる気になれません。
仕方が無いので、「尾崎行雄水源踏査記念碑」を眺めつつ紅葉を楽しんでみました。
地名不明ポイント
地名がよくわからないのですが、ここのポイントでは、国道411号線から20mくらい下を丹波川が流れているので、崖を下る必要あるのです。釣り人が使う道があって、普段はそこを降りていますが、車を駐めて降り口を見ると、うーん、危なそう。
この場所は、メガネ掘りではなく、パンニングまたはスルースで採るポイントなのでスルースを担いで降りるのはしんどいなぁ・・・風は冷たいし腰は痛いし(笑
上から眺めた感じだといい具合に堆積しています。ここは取れるかもなぁと思いつつ、次のポイントへ。
ナメトロ
ナメトロからは河床へ降りることはできないのですが、きれいな場所なので寄ってみました。展望台から下の谷をのぞき込むと、太い木が引っかかっています。先の増水時に流れてきて引っかかったのでしょう。
ここ最近お世話になっていた寄場
次に、いつもメガネ掘りを楽しんでいるポイントを訪れてみると、なんという事でしょう。三重河原のように、堆積が河原を埋め尽くしています。広範囲に出ていた盤もすっかり埋もれてしまい、溝がどこにあったのかはっきりと記憶していなかった事もあり掘る気にもなれません。
夏の間、2m近くあった深みも全て埋まり簡単に歩いて対岸へ渡ることができてしまいます。
正直な話、上流の状況から考えて多少は堆積で埋もれているかもしれない。と覚悟してましたが、ここまでとは考えていませんでした。
こうなったらもうね、コーヒーを沸かして昼寝するしかありません(笑
昼寝していると、30年以上丹波川へ通っているという砂金の知識もある釣り人さんとお話をした時に聞いた事を思い出しました。
「昔とは川の流れが違うんですよ、以前はこんなに堆積はなくて川底全体が岩盤だったのです。」
「3mくらい掘れば下は岩盤ですよ」
すぐにはこの堆積は移動しないかもなぁ。そうなると、また新しい寄場探すしかないか・・・
村営釣り場
のめこい湯から届いた封書に、村営釣り場が被害を受けた旨が書かれていました。気になったので寄ってみると、思った以上にひどい状況でした。
夏の間、子連れファミリーや若者たちで賑わったであろうベンチが土砂に埋もれていました。
対岸の川へ降りる道は、完全に流れて路盤すらきれいに無くなっています。ここに堆積していた砂金も一緒に下流へ流されたはず・・・でも、下流もものすごい堆積で盤まで掘ることができません。
というわけで
おもったよりもずっとひどい状況でした。
今年はもう丹波川では「メガネ掘りで掘り納め」をする事が絶望的になった感があります。
いつもはなんとかボウズだけは回避する為にパンニングを頑張るのですが、今回はその堆積の多さに圧倒されて、砂金採りというよりは、紅葉狩りへ行ったような感じで、もちろん、ボウズでした 🙁
のめこい湯へ
体が冷えたので、のめこい湯で暖まります。だんだんと気温が下がって来るこの季節は、露天風呂がとっても気持ちいいのです。17:30頃、暗くなり始めると明るい時間帯とはまた違った雰囲気を楽しめておすすめです。
新しいメニューの「丹波山味噌ラーメン鍋」を食べてみました。ラーメンは鍋にはあんまり向かないよね。。。次はほうとうにしようかな!