丹波川 その32 久しぶりの砂金掘り(2020.06.20)

2020年06月19日、一都三県にすむ人々の県境を越えた移動が解禁になりました。前回、丹波川へ行ったのは、非常事態宣言発令直前の4月4日なので、丁度2ヶ月半ぶりという事になります。

良い天気!

越境自粛解禁となって最初の週末は、運の良いことに梅雨の晴れ間で気温は30度を少し下回るくらい。日向にいると汗ばむ陽気です。

正面の山は、藤尾山。この山のミズナラの森では舞茸が・・・昔はよく採れたそうですが、乾燥化が進んでしまい最近はあまり良くないそうです。

青空と白い雲が眠気を誘いますね。お昼寝したくなりますが、まだ朝です。ぼくの安物ウェーダーは汗が抜けないので穿いた瞬間からムレムレで、水に浸かりたい欲求が、お昼寝欲を上回っています。

川へ降りると昨日までの雨の影響か、川はかなり増水し少し濁り気味。普段は、おとなしいナメ滝も今日はダイナミックに見えますね。

黒川鶏冠山金場沢

しかし、今日目指すのは、数年ぶり3回目の支流なので問題ありません。名前負けしてる気がしないでもない小さな沢で、ここで摘める砂金を採ったことはまだありません!

さっそく良い感じの落ち込みを見つけたので、軽く掘ってみるも雲母ばっかり!

ちょっと良さそうな割れ目を掘ってみても・・・やはり駄目。

金が出る気配すらありません。何年か前に来た時も採れなかったなぁ。と思いつつも久しぶりの水遊びで楽しくなって、軽く遡行してみることにしました。

ここは大きな滝も無くほぼ人が入らない沢ですが、苔むして美しい。
小さな滝にも癒やされます。

時期的に少し緑が濃くなってしまってますが、新緑の季節だったらもっときれいだった事でしょう。

ここらでしばらくボーっとしてたら、いつの間にかお昼になってました。

足元を見ると、石英質の礫がいくつか転がっています。上流には有名な黒川金山がありますし、自然金が入っていないかな?と拾い上げると、そこには、憎き金雲母がびっしりと 🙁

これが細かく剥がれ落ちて、キラキラの金雲母として流れていくのですね。

丹波川本流

苔むした人気(ひとけ)のない沢(金なし)で癒やされた後は、少しでもいいので金色の粒粒を拝みたい。ということで、少し下って丹波川本流までやってきました。

どこでやろうかなーと様子をうかがいながら下ってきたのですが、本流は水が多いです。そしてどこも堆積が厚くなかなか川へ降りる気にならない。

天気もいいし、大きな岩があって日向ぼっこができる河原へ降りることにしました。川は増水して濁ってます。まぁ、濁っていなくてもメガネ掘りには適さない河原なのですが・・・

日向の岩に座って、陸地の溝と苔を洗っていると、釣り人が下流側から上がってきました。渓流釣りの人ってすごい安定感と速さで川を遡行していきます。なんだろう?慣れ?足腰鍛えてるの?

邪魔にならないように隅の方で寂しく苔を洗っていると、何やってんだ?と不審に思ったのか、話しかけられました。

釣り人の思い出

これは僕がまだ小学生から中学生の頃の話です。

夏休みになると住んでいる市内の川へ毎日のように水遊びに出かけていました。わりと大きな河川(相模川)なのですが、葦が茂った草薮のなかに湧き水があり、そこから本流までの間に穏やかな100mほどの流れが出来上がっていました。葦で囲まれているのでその場所を知る人は少なく独占して遊んだものです。

ある年の夏休みのことです。いつもの場所へ行ってみると、葦原はすっかり刈られ駐車場に簡易トイレが設置され全く違う雰囲気になっていました。それでも何時ものように空気で膨らませる小さなゴムボートを浮かべ遊び始めた所、怒鳴り声と共に石が飛んでたのです。

石は、さすがに当たらないように投げているようでしたが、それでも子供心に「釣り人怖い」というトラウマを植え付けるには十分な体験でした。

丹波川の釣師の方々

前置きが長くなりました。

砂金掘りをしていると釣り人と第三種接近遭遇する事がよくあります。前述の通り、釣り人は怖いというイメージがあったので、なるべく合わないようにしていたのです。

それが、丹波川で出会う釣師の方々は、みなさんとてもフレンドリーなのです。こんな山奥まで出かけて来る方はそれなりに余裕のある人だからなのかもしれません。

釣師さん達は川の事に詳しくていろいろと教えていただくことが多いです。

  • 30年位まえの丹波川の様子など
    • 今ほど堆積が無くて、盤が出ているところが多かった
    • 10mくらい掘ればたいてい盤がでる
  • 川の流れ
    • 表層と下層での流速の違い
    • 水面が見やすくなる偏光グラス
  • 長い丹波川の中で、盤がでている場所
  • 川への降り口

などなど。

今日、お話した釣師さんもとってもフレンドリーで、砂金!?どんなのが取れるの!?と興味津々のご様子。過去に採った写真をお見せすると、驚いてくれました(笑

その後は、釣ったお魚(ヤマメとイワナ)を見せてもらったり、川虫(餌ですね)を見せてもらったりと楽しく会話させてもらいました。

よく考えると、家族以外の人と話をするのは久しぶりの事でした。

それじゃ!と別れた後、ふと顔を上げるともう視界から消えています。歩くの速いなぁ。今度釣師さんと話をする機会があったら、川の効率的な歩き方を聞くことにします!

さて、日向ぼっこしつつ苔を洗った成果がこれ。粉ばかり。なんかコレジャナイ感がすごい。

苔洗いにも飽きたので、また川を下ります。

いつもの場所

ここ数年お世話になっていた寄せ場が、昨年の台風19号の影響で、埋もれてしまったという話は何度か書いたと思います。

しばらくは駄目だろうなぁと思いつつも、丹波山村へ来ると、毎回チェックしに来てしまいます。

しかし、それも今回で最後になりそう。というのは、いつもの場所へ降りたら、今まで乱雑に岩がゴロゴロ転がっていた河原が、妙に平らになっています。はて・・とよく目を凝らすと重機のキャタピラの跡が。

そうです、夏に向けて慣らされてしまったのです。それだけならまだよかったのですが、重機で踏み固められた河原はちょっとやそっとじゃ流れそうにありません。

この場所はもう駄目みたいです。いい所だったんですけどねぇ。残念。

のめこい湯

次は、先程の釣り人に教わった「盤が出ている場所」へ行こうかな?とも思ったのですが、久しぶりの川遊びで少し疲れてしまいました。そんな時は、温泉ですね。

のめこい湯はしばらくの間、滞在時間3時間制限になっています。その代わり、料金が700円になっています。館内の休憩所も一部閉鎖されあまり寛げる雰囲気ではありませんが、せっかく来たのでゆっくりとお湯に浸かりました。

久しぶりの砂金掘りでしたが、あまり成果もあがらず、しかし、自然の中でリフレッシュできました。また月曜からのお仕事を頑張れそうです。

しかし、丹波川で良い寄せ場が見つからないようなら、穴山梅雪のお膝元だった、下部にでも通いますかねぇ。でもあっちは、蛭がいるんですよね。

蛭は嫌いだなぁ…

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