第9回金山遺跡・砂金研究フォーラムへ行ってきた(2021.03.20)

毎年、金山遺跡・砂金研究フォーラムは、2月初旬頃に開催されてきました。

しかし、2021年は新型コロナウィルス流行に伴う緊急事態宣言発出の為、3月20日に延期されました。当初、3月末には解除されているはずが、予想通りではありましたが、緊急事態宣言期間が延長され3月20日の開催はどうなるのだろう?と思っていたところ、規模を縮小して開催される事となりました。

出発

一人で行く時は夜半に出発し途中で仮眠するのですが、今年はコロナ禍で家に閉じこもりがちな妻を連れ出しての出発です。自宅から博物館まで大体2時間30分弱と見込み出発するも、緊急事態宣言解除直前という事もあるのか、珍しく道が渋滞していました。

「中央道 – 中部横断道 – 下部温泉」という経路を通りました。このルートを通ると梅が満開だったり、桜が満開だったり、それぞれの地域での気温差が見られてなかなかおもしろいです。中央道へ乗るまでの下道で渋滞があり、結局、約束から30分ほど遅れてしまいました。

湯之奥金山博物館

下部は温かいのか、それとも温泉が湧いていて地熱が高めなのか?わかりませんが、博物館前の桜が満開でした。

このご時世なので、検温後に、住所氏名を記入してから入館です。

博物館に入ったエントランスの壁面に、ポスターセッションの方々の発表内容書かれたポスターが展示されています。ポスターを眺めたり、みなさまにご挨拶をしたりしているうちに、12:30となり、館長のプレトークが始まりました。

館長プレトーク:日本最古の鉱物利用~黒曜石~

山梨県南部で出土する黒曜石から作られた石器(矢尻やナイフ)は、かなり古く1万年以上前の地層から見つかることもあるそう。その原材料である黒曜石の産地を調べてみると意外なことがわかってるくるそうです。

山梨県南部で見つかる黒曜石で、古い時期の物は長野県の和田峠産の物が多く、そこから時代を経ると神津島産のものが増えてくるそう。そんな絶海の孤島から持ってきたの?と思っていると、丸木舟があるから・・・と補足されていました。丸木舟で神津島まで行くとか無謀すぎる気がするんですが。

考古学的な知見に関しては全くの門外漢ではありますが、両親の実家が長野県茅野市なので、子供の頃から黒曜石で作られた矢尻や石斧(ナイフ)は身近なものでした。実際、ぼくもいくつか持っていました。

小さなころには何も感じませんで、引っ越しのどさくさで無くしてしまいました。茅野市なので和田峠産だと思いますが、そんな1万年以上前の人類が作った物である事を考えると、大切に保管しておけばよかったと後悔することしきりです。たぶんどこかの開かずの箱に入っている気はするのですけど。

第9回金山遺跡・砂金研究フォーラム本会議スタート

さて、いよいよスタートです。今年は規模縮小の為、参加人数も少なく14人だったそうです。

山歩きからの丹波山産金遺跡調査について

このblogで書いた丹波山金山 舟越金山(机上調査)マルケバ散歩続マルケバ調査 あたりの話をまとめてみました。が、しかし、話がまとまっておらず、もう少しテーマを絞って話をすればよかったなぁと反省することしきりです。

離島砂金掘りシリーズ 対馬の砂金

対馬は「日本で最初に金の産出が報告された島」という記録があるそうです(698年)。その後、対馬の金が朝廷へ献上され(701年)、奈良の大仏にも使われた奥州藤原氏による金の献上よりも古い。という記載も。

ただし、対馬から金が朝廷へ献上されたという話はどうやら眉唾だそうです。
(※なぜ眉唾なのかは、聞き逃しました)

それでも、対馬には鉱山があり実際に稼働していたことは事実ですし、鉱山誌からも金の産出が記録されています。

実際に現地へ飛び、川で砂金採取を試みるも、粉一粒?それでも、あるということが確認できたのは意義のあることだと思います!

きっと昔は採れたのだけど、みんな流れて行っちゃったんじゃないかなーと話を聞きながら考えていました。

産金遺跡調査におけるCS立体図の利用

以前から広瀬氏のページで度々紹介されていた、CS立体図から産金遺跡調査の様子の紹介。地表面傾斜のエッジに色を付け強調する事で、地形の特徴を浮かび上がらせられるのが特徴の地形図 = CS立体図。似たような地図にブラタモリ等でよく紹介される、赤色立体図があります。

ひなたGIS から参照する事ができて、このページとっても高性能で、CS立体図だけではなく様々なデータを統合して表示できます。遊んでいるとあっという間に数時間経っていて恐ろしくなります(笑)

広瀬さんが発表された地域は、細かいデータ(1mメッシュDEM)が投入されていて

  • テラス状地形が判別できる
    • 未調査の場所にもテラス跡がある事が一目瞭然
  • 道の痕跡、露頭掘り跡も判別可能

国土地理院で一般的に公開されているデータで最も細かい物は5mメッシュDEMなので、近い将来、航空レーザー測量作業が進み1mメッシュ、0.5m、0.25mメッシュが一般公開されたらと思うとワクワクが止まりません。

考古学的調査が入り調査、測量が済んでいる産金遺跡で、未発見のテラス候補地をサクッと見つけているのには驚きました。

砂金採りしてて“大変なもの”を見つけてしまったら・・・

博物館の学芸員さんの講演。

川で砂金を採っていると砂金ではない、様々な物を拾うことがあると思います。講演では、フィールドでの砂金採り中になんと鉱山臼を発見し、それを博物館の展示物にするまでの手続きのお話。

普段意識しないけれど、言われてみればわりと遭遇しそうなシチュエーションではあります。いままで拾ったものは、スプーン、ナイフ、折りたたみのこぎり、鹿の角・・・あまり価値がありそうな物はありませんが。

フォーラム中、当該の鉱山臼が展示されていました。川で削られパッと見では、ただの丸い石にしか見えませんでした。これを鉱山臼と見抜くのは、ぼくには困難そう。さすが学芸員さんです。

  • 発見物は「拾得物扱い」になる
    • 地主と半分づつ
    • 歴史的文化財の場合「現状保存」が基本
      • ただし、発見物が流される等の消失の恐れがある場合はその限りではない
  • 発見したら
    • 「何を」「いつ」「どこで」「誰が」「どのような状態で」という情報を記録しておくこと

だまって、持っていくと・・・「拾得物横領罪」になっちゃうそうです。いつものフォーラムとは、少し違う角度からの講演で興味深かったです。

金山遺跡徘徊中になにか発見しても、慌てずに対処できそうです 🙂

フォーラムが終わって

今回、初めて講演者として参加させていただきました。

去年の秋頃から準備が始まり、今年はコロナ禍の影響で開催日時の延期決定もありました。今までの聞く側からは見えなかった、フォーラム関係者の皆様の尽力に改めて感謝を申し上げます。

緊急事態宣言発出の為に、参加できなかった方々の為に、garimpoさんがYoutubeに録画をuploadして下さっています。

https://www.youtube.com/user/garimpo2009/featured

帰り道

予定よりかなり早く終わったので、富士山を見て帰ろうか?と本栖みちを通り、本栖湖方面へ抜けました。残念ながら富士山はすっかり雲の中に隠れていましたが、本栖湖の湖畔キャンプ場には、ソーシャルディスタンスを取って等間隔にキャンパーのテントがズラーっと並んでいました。

この場所はゆるキャン第一話で出てきたとこかな?さすがに大人気スポットです。

アニメ「ゆるキャン△」第一話で登場したモデル地

山中湖付近で少しだけ雲が切れ、富士山が顔を出しました。WBが蛍光灯設定になっていて、妙に青い写真になってしまいました。

その後は、道の駅を冷やかしながら21時ころ帰宅しました。新型コロナ対策で飲食店の営業時間短縮要請が出ていて、20時(LOはたいてい19:30)までに繁華街まで出られず、結局夕食は自宅で。

温泉にも入れなかったし、夕食も食べられず、緊急事態宣言下(解除は翌々日)のおでかけというのは、なかなか厳しいものがありました。

はやく流行がおさまることを期待しています。

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カテゴリー 雑文

「第9回金山遺跡・砂金研究フォーラムへ行ってきた(2021.03.20)」への2件のフィードバック

  1. 発表ありがとうございました。
    またネタがありましたら(ネタをつくって?)お願いします。

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