信玄屋敷跡 in 丹波山村

ある日、泉昌彦氏の赤本をぱらぱらとめくってると、信玄屋敷跡という見慣れない旧跡が丹波山村にあるとの記述に目が留まりました。もちろん、このような山奥に信玄が屋敷を構えていたと伝わっているわけではなく、金堀りの奉行が居たのだとかなんとか。

丹波川沿いにある金山と関係する遺跡については、いろいろと調べていたつもりですがこの「信玄屋敷」は今まで全く知りませんでした。

2021.10.10 追記
2回目の挑戦でようやく石垣を見る事ができました。知識があれば「この積み方は~」とかいろいろ分かるのでしょうが、ぼくには「で?」って感じです。石垣の上が平坦な地形になっていれば、金属探知機を当てたりしてみたいのですが、全体的に斜面となっていて、難しそうでした。

ネットで検索するも・・・

今は、かなりマイナーなスポットでも、ネットで検索すると場所も口コミも調べられる時代です。以前、丹波山村の「ナメトロ」という景勝地へ行きたくて調べたときですら、正確な場所は無くとも、写真等は検索することができました。場所まではわかりませんでしたが、村の方に尋ねると教えてもらえました。

しかし、この「信玄屋敷」は、軽く触れられているサイトはあるものの、正確な場所と写真を見つけることができませんでした。

更に深く調べていくと「縄張図・断面図・鳥瞰図で見る甲斐の山城と館.下 (東部・南部編)」という書籍に、なにか情報が載っていそうな雰囲気です。

ぼくの興味の対象は、丹波山村周辺の史跡(2ページ)だけです。この価格の書籍を中を見ないで購入するのは流石に躊躇してしまいます。

こんな時は図書館ですね。まずは中を見て手元に置きたいと思えば購入すれば良いのです。近場の図書館で蔵書検索をかけると、残念!ありません。しかし、県内の図書館ならば、取り寄せして閲覧させてもらえるサービスもあります。が、しかし、県内図書館には一冊もありませんでした。

国会図書館には流石にありましたが、近頃は在宅勤務な為に出社する事がなく、霞ヶ関へ行く用事がありません。

では山梨県なら?隣の市にある図書館の蔵書を検索すると、ありました!ちょうどコロナの陽性患者が減ってはいるけれど、緊急事態宣言発出中。ワクチン2回完了、隣町在住、閲覧希望書籍は決まっていて複写サービスを利用したいページも分かってる旨を伝え、訪館の許可を得ました。

いよいよ現地へ

9月末日をもって緊急事態宣言が解除されました。場所の確認もできたし、いよいよ現地確認です。

泉昌彦著-信玄の黄金遺跡と埋蔵金-52ページより引用

泉氏の本には「羽根戸橋から牛金淵の間」と書かれていて、その間にあるトンネルは「羽根戸トンネル」と「丹波山トンネル」の2つです。羽根戸トンネル脇の旧道は、以前訪れた事があります。舟越金山から流れ出す「ムジナ沢」の出合いも近い「羽根戸トンネル」脇の旧道ではないか?と最初は予測していたのです。

しかし、先に入手した資料によれば、1989年7月に完成した「丹波山トンネル」により旧道となった部分、この丹波山トンネルが貫く尾根の先端部分に信玄屋敷の名残の石垣が残っているんだとか。

丹波山トンネルの東側入り口脇から旧道へ入れそうな雰囲気です。ガードレールから見下ろすとかなり下に丹波川の激流を見る事ができます。何メートルくらいあるのでしょうか?怖いなぁと思いつつ、入り口に置かれた3つの石を越えて旧道へ入ると来たことを後悔しました。

旧道部分は、トンネルを掘った時にでた土の廃棄場所となっています。長い年月のうちに崩れ、崖へ向かって傾斜しています。

白いガードレールの先に白く泡つ丹波川の水面が見えています。ズルッと滑ったらそのままドボンです。水に落ちればまだしも、岩に当たったらどうなることやら。ここは携帯電話の電波が入らない場所なので、とても危険です。

しかし、不思議なのが人が歩いた形跡があるのです。踏み跡を慎重に進んでいくと少し歩きやすくなってきました。

踏み跡はそのまま先へ続いているので、安心して進むと尾根の先端部分に到着しました。しかし、そこにはこんもりと盛り土がされていて、どこに石垣があるのか?泉氏は車道の「川っぷち」という表現をしています。

この時、なぜかその文章が頭からすっぽりと抜け落ちて尾根の上の方にあるのではないか?と登り始めてしまいました。上の方に石垣っぽく見える岩があったもので・・・

あと一歩で頂上!というところの少しガレている岩場で我に返ります。この岩場をザイル無しで下るの怖い。足を滑らせたら登ってきた100mを落ち、悪くするとそのまま川まで転がって行くかも。おまけに完全になめていて長靴で来てしまいました。

いくら昔の人は健脚だと言っても、城じゃ無いんだからこんな上に作らないですよね。というわけで撤退しました。怖かったです。

不思議なのがこの尾根に歩いた形跡があった事です。トンネル脇から続く踏み跡は、おそらく釣り人が使う道でしょう。尾根の先端部分に川へ降りられそうな所がありましたから。

では尾根に向かう足跡はなに?

尾根先端部分を調査

2021.10.10 追記

前回は、なぜか尾根を登ってしまい、見逃してしまっていた旧道の路盤よりも下の部分。旧道には盛り土がされてるいので、残っているとしたらそこしかありません。

尾根の先端部分から下をのぞくと、道界標が見えます。ここが旧道の路盤ですから、その下へ降りてみると・・・ありました!

写真ではわりと平坦に見えますが、結構な斜面なので、もしも訪れたいという奇特な方はお気を付けて!石垣の前は足場が悪いので、石垣をよく観察するのでしたらセルフビレイを取った方が良いかも知れませんね。

足下はこんな感じです。写真では高度感がありませんが落ちると痛そうですし、携帯の電波が入らないので、助けも呼べません。

※大きめ画像注意
パノラマ写真を撮りましたので、載せておきます。3MB弱ありますので、ご注意下さい。EXIFを付けたままにしてありますので、場所特定の参考にどうぞ。

右上の隅に、上から見えた道界標が写ってますね!

参考文献

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カテゴリー 金山

「信玄屋敷跡 in 丹波山村」への2件のフィードバック

  1. 赤本に出てくる場所を実際に現地調査をしておられることに感動しました!

    1. N村さん、コメントありがとうございます。

      見逃していた場所を探して、2回目でようやく目的の石垣をみつけることができました。
      知識があれば、積み方から時代やら分かって面白そうなのですが、なにぶん知識がないもので
      「あった!良かった!」くらいの感想しか持てないのでなさけないです。

      他の埋蔵金本と異なり、常々泉氏の本は信憑性が高いと思っていましたが、今回記述通りの場所(川っぷち)に信玄屋敷跡を見つけ、赤本に書かれている事は本当なのだと再認識しました。

      高橋川、龍喰、大常木、黒川金場沢。今では砂金がほとんど採れませんが、昔は本当に採れていたんでしょうね。あと20年はやく砂金採りを始めていればもっと楽しめたのにと後悔することしきりです。

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